蛇王ナーガが
あの仏陀に帰依したのは
仏陀の説法が
ひびいたからじゃない
:
蛇の毒を喰い
蛇を喰い
蛇の王だった
黄金の蛇の王に
蛇たちは
よろこんで 身を捧げていた
:
蛇王ナーガが あの仏陀に
帰依したのは
蛇王ナーガの誘惑に
仏陀がのらなかったから、じゃ、なくて
:
あの仏陀が、ふと
ナーガの孤独を
見つめたからだ
:
それに気づいたのは
仏陀だけだったからだ
:
いくにちも ないて
ないて
ないて ないて
気が付いたら
蛇王ナーガは
龍王へと もどっていった
すべての 龍の 王へ
もとの 己に 戻っていた
今も仏陀を護っている